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食育体験 セミナーin BIG SHIP「夏休み企画」(2015.8.10)報告

「目で見えない生物“微生物”の力を知ろう」講習会

  BIG SHIP「夏休み企画」実施報告

1.講習会の経緯と背景

 NPO法人バイオ未来キッズの活動の一環として、2015年8月10日、墨田区本所地域プラザ BIGSHIP主催の「夏休み企画」に、地域住民の小学生と保護者を対象とした「目で見えない生物“微生物”の力を知ろう」の講習会を実施しました。
 当法人の永井和夫理事、及び、ご協力を頂いた㈱明治 梁原智晶氏を講師とした講習会の概要、などを報告します。
なお、ご意見、ご感想、ご質問がありましたら、本HPの「問合せ・ご意見」でお知らせ下さい。


2.講習会と実習の概要

(1)「世界で初めて微生物を見たレーベンフックの顕微鏡」を作る

①世界最初の顕微鏡であるレーベンフックの顕微鏡(オランダから取り寄せたレプリカ)を実際に覗いてみる。

②穴あき図書カード2枚とビーズ玉を組み合わせた同じ原理のカード式顕微鏡を各自で作成し、自分の髪の毛、糸の端、ネコジャラシの穂先を試料として覗いてみる。
(作成後は各自で持ち帰り)


fig1  fig2

穴あき図書カード2枚とビーズ玉を組み合わせたカード式顕微鏡の作成


fig3

カード式顕微鏡で糸の端を覗いて、細かい繊維が大きく見えてビックリ。


(2)「微生物がヒトの生活にどのように関わっているか」を知る

fig4

世界中の自然界には目に見えない膨大な微生物がヒトや動・植物と共に生活している。
微生物は、ヒトの害(腐敗、病気を引き起こす等)になるものがあるが、ヒトの役に立つものも多い。
微生物は発酵食品(ヨーグルト、納豆、チーズ、味噌、醤油、パン、お酒など)を作り、食品を美味しくする、長持ちさせることに利用されている。
多数の微生物がいつもヒトのお腹(腸)に住んでいて、ヒトの健康を保つのに役立っている。
ある微生物は、病気を引き起こす細菌を殺す、ガンを抑えるなどの薬を作る。
微生物は、害になるものを壊す能力を持つので、ごみの分解や環境をきれいにすることにも役立っている。


(3)「ヨーグルトはどの様に作られるか」を体験する

①小学生にも人気のある発酵食品であるヨーグルトの歴史となぜ体に良いかを知る。

②ヨーグルトの中で動いている2種類の乳酸菌を約800倍の位相差顕微鏡の画像で見る。

③これらの乳酸菌によってヨーグルトがなぜ固まるかを解説で知る。

④十勝ヨーグルトとブルガリアヨーグルトの違いを味わってみる。

⑤少量のブルガリアヨーグルトを種菌とし、牛乳カートンの中で牛乳と混ぜ合せ、密封して持ち帰る。

⑥自宅でお風呂の温度(約40℃)くらいのお湯の中に3時間ほどおいて、中身が固まったら冷蔵庫に移して、食べてみる。


fig5

ヨーグルトの歴史となぜ固まるかを知る。


fig6

ヨーグルト中で生きて動いている2種類の乳酸菌を約800倍の位相差顕微鏡で見る


fig7

種菌のブルガリアヨーグルトと牛乳を混ぜ合せてヨーグルトを作成


3.参加者感想(抜粋)

微生物は海にいるものと思っていたけどいろんな所にいると知ってびっくりしました。
またやってみたいです。(3年生・女)
ヨーグルトの中に微生物がいるとはじめて知りました(4年生)
ヨーグルトの乳酸菌が動いていたDVD(顕微鏡画像)を見たらとってもおもしろいと思いました。もっとヨーグルト食べたいな、と思いました(4年生・女)
乳酸菌の力はすごいと思いました!(5年生)
微生物を見てから、ヨーグルトを食べると食べたくなくなる気がしました。(5年生・男)
とても楽しい内容でした。子供も、とても興味を持って取り組んでいたようです。(保護者・女性)
身近な物を使った実験がとてもわかりやすく楽しかったです。(保護者・女性)


4.謝辞

 本講習会の機会を与えて頂きました本所地域プラザ BIG SHIP 理科実験部会(村井朝夫部会長)に御礼申し上げます。
また、ヨーグルト、牛乳の提供、並びに、講師を派遣して頂きました㈱明治様に深謝申し上げます。